第158回 溶融塩委員会 企画
「溶融塩の将来を見据えた研究・開発の動向」のご案内
第158回溶融塩委員会世話人
神戸大学工学部 水畑 穣
大阪大学大学院工学研究科 平井信充
溶融塩に関する研究・開発は、金属、エネルギー、材料分野等、高温材料の創製とそのプロセス開発をベースに非常に多くの分野にわたって行われ、その間、多くの研究者が溶融塩に関する研究・材料・プロセス開発に貢献してきました。さらに近年では常温溶融塩(イオン液体)が注目されるようになり、新たな分野からの参入が急激に進んでいます。溶融塩委員会では、溶融塩委員会企画編集小委員会メンバーにより、過去2年間、将来的な展望に立った溶融塩委員会の活動に関して、さまざまな提言を行ってきました。中でも溶融塩委員会の活動のプロモーションとして、学術的な観点から溶融塩に関する電気化学会誌 (Electrochemistry) の特集号の提案により、2005年8月号に50件に及ぶ多くの論文・速報が掲載されました。また、若手企画公募として企画されている低温溶融塩研究会の活動は過去2回のセミナーを通じ100名近い参加者を数えるに至っております。
このような中、次世代に繋がる溶融塩技術の継承と新たな分野への展開を委員会においてディスカッションすることは今後の溶融塩委員会の活動にとって重要な活動の軸になると思われます。そこで第158回の溶融塩委員会では若手を中心とする委員の動向・ポテンシャルに関して共通の認識を持ち、今後の溶融塩委員会のあり方、活動の方向性などをディスカッションする場として開催することとなりました。下記の要領にて開催されることになりますので、出来る限り多くの委員の方にご参加賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
会 |
日 時 |
2005年10月26日(水曜日) |
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場 所 |
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プログラム |
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開会の挨拶 |
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10:05-11:05 |
研究紹介講演(1-4・下記参照) |
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11:05-12:05 |
講演1:常温溶融塩−水界面の電気化学 |
(京大院工)西 直哉 |
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- 昼食 - |
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13:00-13:40 |
ポスター |
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13:40-14:40 |
講演2:常温溶融塩(イオン液体)を媒体とした光機能性材料の開発 |
(奈良先端大質創成科学)中嶋琢也 |
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14:50-17:15 |
研究紹介講演(5-13・下記参照) |
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17:15- |
懇親会(ポスター会場にて) |
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講 |
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研究紹介講演(講演順は調整中, *は20分、他は15分) |
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1.(10:05) |
はじめに/異相共存系における溶融塩の物性 |
(神戸大工)水畑 穣 |
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2.(10:20) |
転機を迎えた溶融塩構造物性研究 |
(東工大原子炉研)松浦治明 |
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3.(10:35) |
溶融炭酸塩中でのNiOの溶解度 |
(横国大院工)光島重徳 |
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4.(10:50) |
電気化学的手法によるホウ化物超伝導体MgB2の合成 |
(日本原子力研)吉井賢資 |
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5.*(14:50) |
電中研における乾式再処理研究開発 |
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−高速炉照射用U-Pu-Zr合金燃料の製造− |
(電中研原子力技術研)加藤徹也 |
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−実用規模乾式再処理プロセス機器の開発にむけて- |
(電中研原子力技術研)小山正史 |
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−金属燃料高速炉と軽水炉を統合した核燃料サイクル- |
(電中研原子力技術研)坂村義治 |
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6.*(15:10) |
溶融塩電気化学プロセスによるセラミック薄膜の形成 |
(京大院エネルギー)後藤琢也 |
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溶融塩電気化学を用いた材料創製およびエネルギー変換 |
(京大院エネルギー)野平俊之 |
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7.(15:30) |
電気化学AFMによる常温溶融塩中の電極表面観察 |
(阪大院工)平井信充 |
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8.(15:45) |
常温溶融塩(イオン液体)の製造と課題点 |
(関東化学)菅 孝剛 |
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9.(16:00) |
低温溶融塩からの金属および合金の電析 |
(同志社大工)盛満正嗣 |
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10.(16:15) |
脂肪族オニウム系イオン液体の合成と電気化学デバイスへの応用 |
(産総研関西)松本 一 |
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11.(16:30) |
イオン液体の界面を利用する新しい無機合成法の開発 |
(九大院工)副島哲朗・君塚信夫 |
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12.(16:45) |
イミド系室温イオン液体中における電気化学 |
(慶大理工)片山 靖 |
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13.(17:00) |
常温型溶融塩の電析および電池用電解液への応用と浴中イオン種の構造解析 |
(東理大理工)宇井幸一 |
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ポスター発表 |
委員その他の溶融塩の研究者による研究紹介 |
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上記講演に関するポスター発表の他、 |
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溶融炭酸塩中での金属の腐食挙動の解析 |
(東理大理工・東理大基礎工長万部校舎) |
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低温溶融塩中におけるSb,BiおよびTeの電析に関する基礎的研究 |
(北大院工)江部宏史・上田幹人 |
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脂肪族四級アンモニウムイミド型イオン液体からの金属電析の検討 |
(京大院工)片瀬琢磨・邑瀬邦明 |
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■企画担当者
田中敏宏(阪大院工)
上田幹人(北大院工)
後藤琢也(京大院エネルギー)
野平敏之(京大院エネルギー)
松浦治明(東工大院原子炉研)
盛満正嗣(同志社大工)
光島重徳(横国大院工・事務局)
水畑 穣(神戸大工・プログラム担当)
平井信充(阪大院工・会場担当)