公益社団法人・電気化学会・溶融塩委員会

溶融塩賞

2024年「溶融塩賞」受賞候補者の推薦募集

溶融塩賞の推薦は例年5月から6月に募集し、選考を経て秋に受賞者が決定されます。受賞者には翌年の総会において賞が授与されます。

締切 6月30日(金)(事務局必着)

2024年「溶融塩賞」が授与されました

2024年「溶融塩賞」は、審査委員長(上田 幹人 本会副委員長)および審査委員6名(学界3名、産業界3名)による厳正なる審査の結果、以下の2名に授与されました。

  • 後藤 琢也 委員 (同志社大学)「溶融塩を反応媒体にした電気化学プロセッシング」
  • 磯貝 智弘 委員 (ダイキン工業株式会社)「フッ素・炭素・溶融塩にわたるシナジティックな材料開発の実践」

溶融塩賞について

昭和58年(1983年)、溶融塩委員会設立25周年の記念事業の一つとして第1回の「溶融塩化学および技術に関する国際会議(International Conference on Molten Salt Chemistry and Technology)」が、当時、溶融塩委員会委員長であった渡邊信淳・京都大学教授を組織委員長として、京都国際会議場にて開催されました。この国際会議は、世界各国から約300名余の参加者を得て、大成功のうちに閉幕となりました。この国際会議の成功を記念して溶融塩賞が制定され、1986年(昭和61年)から毎年授賞が行われています。

選考基準は「化学、冶金、窯業など主に高温を取り扱う分野全般を対象とし、Electrochemistry誌、大会、溶融塩委員会、溶融塩化学討論会およびこれに準ずる会にて発表された研究および研究者を対象とする」となっており、原則として1名または学界・産業界から各1名が選考されています。

溶融塩賞受賞者一覧(所属は受賞当時)

2020年度から本会事業年度と授与年度を一致させるため、令和2年(2020)年溶融塩賞の授与は行わず、2021年総会時に授与する本賞を「2021年度溶融塩賞」とすることとなりました。

年度 授賞
番号
氏名 所属 受賞対象となる業績
2024 48 後藤 琢也 同志社大学 溶融塩を反応媒体にした電気化学プロセッシング
49 磯貝 智弘 ダイキン工業株式会社 フッ素・炭素・溶融塩にわたるシナジティックな材料開発の実践
2023   該当者なし
2022 46 松本 一  産業技術総合研究所 新規パーフルオロアニオンからなるイオン液体の創製およびその応用
47 山口 誠  元 大阪チタニウムテクノロジーズ   マグネシウム、カルシウム溶融塩電解槽
2021 44 朱 鴻民 東北大学工学研究科・
北京科技大学
溶融塩を利用した活性金属の製錬および材料創製
45 稲澤信二 住友電気工業株式会社(現 京都大学) 溶融塩からの高融点金属電析および低温溶融塩を用いたナトリウム二次電池に関する研究開発
2019 43 上田幹人 北海道大学大学院工学院 溶融塩・イオン液体を用いた金属電気化学
2018 42 野平俊之 京都大学エネルギー
理工学研究所
溶融塩およびイオン液体中における電気化学
2017 40 片山 靖 慶應義塾大学理工学部 イオン液体を用いた電気化学的研究
41 中村英次 株式会社三徳 リチウム一次電池用金属リチウムの製造プロセス開発
2016 38 岡部 徹 東京大学生産技術研究所 溶融塩を利用するレアメタルの製錬・リサイクル技術の開発
39 坂村義治 電力中央研究所
原子力技術研究所
溶融塩化物を用いた核燃料処理に関する研究開発
2015 37 兼松秀行 鈴鹿工業高等専門学校 各種材料プロセスへの溶融塩技術の応用と展開
2014 36 水畑 穣 神戸大学大学院工学研究科 異相共存場における溶融塩の物性と挙動に関する研究
2013 35 光島重徳 横浜国立大学大学院
工学研究院
溶融塩を用いた燃料電池の材料およびシステム研究
2012   該当者なし
2011 34 大鳥範和 新潟大学理学部化学科 計算機実験による溶融塩の熱伝導率評価
2010 33 竹中俊英 関西大学化学生命工学科 溶融塩を用いた各種金属電解精錬法の開発
2009 32 鈴木亮輔 北海道大学工学研究科 溶融塩化カルシウムを用いた金属酸化物の直接還元法に関する研究開発
2008 31 萩原理加 京都大学大学院
エネルギー科学研究科
高機能溶融塩の開発と応用
2007 30 田中敏宏 大阪大学大学院工学研究科 高温界面物性とその応用に関する研究
2006   該当者なし    
2005 29 佐藤 讓 東北大学大学院工学研究科 溶融塩のイオン構成と物性値に与える影響
2004 27 小浦延幸 東京理科大学理工学部 常温型溶融塩の電析および電池用電解液への応用と浴中イオン種の構造解析
28 東城哲朗 東洋炭素株式会社 HF含有溶融塩系における電解反応の研究およびオンサイトフッ素発生システムの開発
2003 26 松永守央 九州工業大学大学院
工学研究科
室温溶融塩系における電気化学測定と表面処理への応用
2002 25 岩舘泰彦 千葉大学大学院
自然科学研究科
光をプローブとして用いる溶融塩の物理化学的性質と構造の研究
2001 23 山村 力 東北大学大学院
工学研究科
溶融塩の輸送特性の測定と物理化学的諸性質の解明
24 百田邦堯 森田化学工業株式会社 HF系常温溶融塩の開発とそれを電解浴に用いた電解フッ素化に関する研究
2000 22 川上正博 豊橋技術科学大学工学部 溶融塩を用いた新たな材料プロセスの開発
1999 20 香山滉一郎 姫路工業大学工学部 バナジウム・モリブデンおよびタングステンの溶融塩電解に関する研究
21 藤田玲子 東芝電力システム株式会社 溶融塩技術の原子力分野への応用
1998 19 出来成人 神戸大学工学部 電解質-水系を対象とした溶液化学の研究
1997 18 太田健一郎 横浜国立大学工学部 溶融塩を用いたエネルギー変換プロセスの材料科学的研究
1996 17 市川和彦 北海道大学大学院
地球環境科学研究科
複雑イオン融体の構造、物性と機能に関する基礎科学的研究
1995 16 原 茂太 大阪大学工学部 溶融理酸塩および溶融酸化物-弗化物の物性値測定と冶金反応の速度論的研究
1994 14 田坂明政 同志社大学工学部 酸性フッ化物系の電解反応に関する研究
15 玉村英雄 昭和電工株式会社 溶融塩電解によるNd-Fe合金の工業製造プロセスの開発
1993 12 内田 勇 東北大学工学部 高温イオン性融体系における電気化学ならびに溶融炭酸塩型燃料電池の工学的基盤確立に対する貢献
13 澁谷敦義 住友金属工業株式会社 溶融塩を用いた鋼板亜鉛メッキ技術の発展に貫献
1992 10 児玉皓雄 大阪工業技術試験所 溶融炭酸塩型燃料電池発電技術開発のプロジェクト立案、研究開発を通じて、溶融塩および高温化学の発展に貢献
11 山本和弘 三徳金属工業株式会社 レア・アース金属の工業生産技術に関する研究を通じて、溶融塩および高温化学の分野の発展に貢献
1991 9 持永純一 千葉大学工学部 溶融塩の物性と構造の研究
1990 8 伊藤靖彦 京都大学工学部 溶融塩系の電気化学工学
1989 7 岡田 勲 東京工業大学大学院
総合理工学研究科
溶融塩の分子動力学シミュレーション
1988 5 児嶋弘直 山梨大学工学部 溶融塩を用いた機能性化合物の合成
6 金谷泰宏 ダイソー株式会社 ニオプ酸リチウム単結晶の製造と用途
1987 3 石川達雄 北海道大学工学部 塩化アルミニウムの高温溶融塩電解による省エネルギー・高生産性アルミニウム製造に関する研究
4 八剣吉文 小松電子金属株式会社 溶融温電解を利用した新しいモノシラン製造法の開発
1986 1 沖 猛雄 名古屋大学工学部 溶融塩化学反応を利用した金属表面処理に関する研究
2 南浦基二 住友アルミニウム製錬
株式会社
省エネルギー・省力化アルミニウム電解炉の開発と操業技術の確立

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